有吉佐和子 / 1959年
紀ノ川流域の旧家の三代の女たちの生き方を描いた大河小説。和歌山の紀ノ川と紀州の風土が、女性たちの強さと美しさの背景となっている。
映画化
「紀ノ川」映画版
紀ノ川は、大和に源を発して紀伊の国を貫いて流れる。
和歌山の城下は、紀ノ川のほとりに静かに広がっていた。
紀ノ川は、女たちの歴史を運んで流れていった。
紀州の女は、川のように強く、しなやかであった。
川の流れは止まらない。女の一生もまた。
和歌浦の海を見下ろして、花は静かに手を合わせた。